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金属3Dプリンター
造形受託サービス

不可能を可能にする、次世代の製造技術

Making the impossible possible.
Next-generation manufacturing technology.

金属3Dプリンターとは フジの金属3Dプリンター
造形受託サービス
ご依頼の流れ よくある質問 関連コラム

金属3Dプリンターとは?

金属3Dプリンターとは、金属材料で
立体の造形物を製造する装置です。
金属材料は造形方式や機械によって、
材種は異なりますが、
一般的には工具鋼、ステンレス、インコネル、
銅合金など様々あります。
金属材料の特性を活かした造形物の製作が可能です。

金属3Dプリンターは、金属の塊を削るのとは異なり、
金属材料を一層ごと積み重ねて積層していきます。
金属材料はレーザー等のエネルギーで
溶融・凝固を繰り返しながら積層していきます。
この積層技術を利用し中空構造などの
複雑な形状も製作が可能(造形方式による)です。
部品製作をするうえで、型製作も必要ありませんので、
試作部品や特殊部品の製造にも向いています。

代表的な造形方法と用途はこちらになります。

金属3Dプリンターの
主な造形方式と比較表

表は左右にスクロールできます。

方式 他名称 仕組み メリット デメリット 用途
デポジション方式(DED) 指向性エネルギー堆積法
Directed Energy Deposition
集束させた熱エネルギーを利用して、材料を溶融して結合、堆積させるプロセス(JIS B 9441による)レーザー(熱源)をワークに照射し、金属粉末を吹き付け溶融・凝固させ積み重ねます。
  • 造形時間が速い
  • 異種金属接合が
    できる
  • 既存部品への
    付加造形が可能
  • 造形ままでは
    面が荒い
  • 多数個の造形は
    不向き
  • 複雑な中空部品
    製造には不向き

大型部品、
部品補修、
金型

パウダーベッド
方式(PBF)
粉末床溶融結合法
Powder Bed Fusion
熱エネルギーを利用して粉末床選択的に
溶融凝固するプロセス(JIS B 9441による)粉末金属を薄く敷き詰め、造形部分にレーザー(もしくは電子ビーム)を照射し、溶融・凝固させます。
これらを何層も積み重ねて造形する方法です。
  • 造形物の精度・
    密度が高い
  • 複雑な中空部品
    製造が可能
  • 造形時間が長い
  • 造形姿勢により
    サポート材が必須
  • 大物部品は不向き

小物部品、
精密部品、
金型

バインダー
ジェット方式(BJT)
結合剤噴射法
Binder Jetting
液状の結合剤を選択的に供給して粉末材料を結合するプロセス(JIS B 9441による)粉末金属を薄く敷き詰め、造形部分に液体の結合剤(バインダー)吹き付け、固体化させます。
これらを何層も積み重ねて造形する方法です。
  • 造形時間が速い
  • サポート材が不要
  • 脱脂や焼結などの
    後工程が必須
  • 造形密度が低い
  • 造形物の収縮がある

小物部品、
微細形状部品

熱溶解積層方式(FDM) 原子拡散積層造形
(ADAM方式)
Atomic Diffusion
Additive Manufacturing
ノズル又はオリフィスから材料を押し出し、選択的に供給するプロセス(JIS B 9441による)熱で溶かしたフィラメントを層状に積み重ねて造形する方法です。
  • 造形時間が速い
  • 粉塵爆発の
    可能性がない
  • 脱脂や焼結などの
    後工程が必須
  • 造形物の収縮がある

小物部品、
試作部品

最終更新日:2024年11月

フジでは
DED方式の金属3Dプリンター
(LASERTEC 65 DED hybrid)
を導入
しております。
協力会社様にて、
PBF方式の造形受託も承っておりますので、
お気軽にご相談ください。

フジの金属3Dプリンター
造形受託サービス

設計から検査までの一貫した生産体制!
これまで培った金型ノウハウを活かした、
次世代の製造技術サービスを提供します。

フジの金属3Dプリンター
造形受託サービス

金型メンテナンス(金型リペア)

金型メンテナンス
(金型リペア)

従来の手作業によるTIG溶接の金型補修が、DED方式の金属3Dプリンターでは「除去加工」→「レーザー溶接」→「切削仕上」が1台ワンチャッキングで行うため、段取り替え不要の自動化が可能です。
安定性向上とリードタイム短縮を実現いたします。

特殊部品の製造(補修)

特殊部品の製造
(補修)

ニアネット造形による部品軽量化や材料コストダウンなど様々なご要望にもお応えいたします。
航空宇宙、エネルギー産業などの高温・極低温の極限環境の使用に耐えうる材料を必要な範囲に付加するなど、自由な設計に対応可能です。

異種金属結合

異種金属結合

異種金属結合とは、マルチマテリアルやバイメタルともよばれ、2種の異種金属を結合させる技術です。
熱膨張率の異なる組み合わせや硬さの異なる組み合わせなど、材料特性に応じた結合が可能です。

傾斜機能材料

傾斜機能材料

傾斜機能材料(FGM:Funcionally Graded Materials)とは、材料の構成や性質が徐々に変化することで、製品の特定の部分に特化した機能を持たせることができる新しいタイプの材料です。従来の均一な材料と比較して、耐久性や耐熱性、軽量化などの特性を向上させることが可能です。

造形品サンプル

バイメタル燃焼室入子

バイメタル燃焼室入子

粉末材 マルエージング鋼
造形時間
(切削時間は除く)
70min

冷却を促進するため、鋳造型の部品内部を銅合金で製作したサンプル品です。

金型補修

金型補修

粉末材 SKD61相当材(HTC™45)
造形時間
(切削時間は除く)
10min

金型補修を模擬したサンプル品です。巾30mm×深さ10mmの凹形状部への造形時間が1箇所約3分で終わるほどのスピーディな造形が可能です。

トリム型 刃先部品

トリム型 刃先部品

粉末材 M2ハイス
造形時間
(切削時間は除く)
20min

刃先部分を高硬度なハイス鋼で造形したサンプル品です。
このように適材適所の用途で材料の選択が可能になります。

PBF法による金型部品

PBF造形による金型部品

粉末材 マルエージング鋼
造形時間
(切削時間は除く)
---

協力会社様にて、PBF方式の金型部品製作も承っています。PBF造形品の補修はDED方式にて解決いたします。
写真:株式会社キャステック様提供

PBF品への付加造形

PBF品への付加造形

粉末材 Cu-10Al
造形時間
(切削時間は除く)
---

PBF造形品の一部に銅合金をDED造形したサンプル品です。このような複合的な活用も可能になります。

フジで導入しているDED方式
金属3DプリンターLASERTEC 65 DED hybrid の概要

LASERTEC 65 DED hybrid特徴

  • ワークサイズ φ500×400(ワーク総重量600kg)まで対応可能
  • レーザー金属積層造形と同時5軸加工のハイブリッドマシン
  • ツインパウダーフィーダによる異種金属材料の結合
  • 積層材の比率を連続的に変化させた傾斜機能材料
  • 5つのプロセスモニタリングによる造形プロセスの信頼性

メルトプールセンサ

造形距離センサ

粉末流量センサ

温度センサ
(測定範囲20℃~900℃)

粉末キャリブレーションセンサ

LASERTEC 65 DED hybrid特徴
金型寿命向上
(Quality)

従来比、なんと3倍以上!?メンテナンスサイクルが延び生産性の向上が期待されます。
海外のとある研究によるとDEDで修復した金型は従来より寿命が3~8倍に向上したという論文があります。

溶接工程自動化
(Cost)

手作業で8時間掛かるTIG溶接が、DEDによるレーザー溶接ではなんと1時間で溶接が可能になります。
溶接面積、ビードサイズ、入熱量など、プログラムでの数値制御。
溶接不足などの手戻り作業もなく、機上で溶接が可能なので段取り替えも不要です。

リードタイム短縮
(Delivery)

段取りしたらスタートするだけで、24時間稼働できます。
溶接前の「除去加工」→「レーザー溶接」→「切削仕上」が1台ワンチャッキングで行うため、段取り替え不要の無人化が可能になります。

DED方式による積層造形が可能

DED方式による積層造形が可能

同時5軸加工機を併用したハイブリッドマシン

同時5軸加工機を併用した
ハイブリッドマシン

ツインパウダーフィーダによる異種金属材料の結合

ツインパウダーフィーダによる
異種金属材料の結合

写真:DMG森精機株式会社様提供

過去に実績のある材料一覧

造形性や材料特性は別途お問い合わせください。
また、造形実績のない材料も条件開発から承ります。

※チタンやアルミ粉末は造形手法上、粉塵爆発の可能性があるので対応不可となります。

表は左右にスクロールできます。

材料名 メーカー 相当鋼種 粒径(μm) 用途 造形性
(◎-○-△)
HTC™45 大同特殊鋼 SKD61(改) -150/53 金型
LTX™ 大同特殊鋼 SKD61(改) -150/53 金型
SUS316L 大同特殊鋼 316L(改) -150/53 耐食部品
PI718 山陽特殊製鋼 Inconel®718 -105/53 航空機部品、金型
PSS630 山陽特殊製鋼 SUS630 -105/53 耐食部品、耐食金型
T12 山陽特殊製鋼 SDK61(改) -105/53 金型
開発鋼種 山陽特殊製鋼 Cu合金(高強度タイプ) -105/53 バイメタル金型
開発鋼種 山陽特殊製鋼 Cu合金(高熱伝導タイプ) -105/53 バイメタル金型
開発鋼種 山陽特殊製鋼 Cu-10AI -125/38 バイメタル金型
開発鋼種 Sandvik 高速度工具鋼(M2ハイス) -106/45 ブレストリミング金型
開発鋼種 TANiOBIS Nb -106/45 航空宇宙・エネルギー産業
向け部品

最終更新日:2024年 11月4日

造形密度と断面観察

鋼種により、造形密度は異なります。特に銅合金は造形プロセス上難易度が高く、造形密度が劣ります。
現在、株式会社フジでは造形性の良い銅合金の選定、またお客様のニーズに応えるため、材料メーカー様と鋼種の開発を進めております。

造形密度と断面観察

硬さ測定

一部の鋼材(SKD61相当材)では造形プロセスにより時効硬化が得られることが分かっており、造形ままの状態で最適な硬度に変化されます。
情報がない鋼種については基礎試験から承ります。

硬さ測定

CONTACT

Please feel free to contact us.

お問い合わせ

製品・サービスについてのお問い合わせは
メールフォームからお寄せください。

資料ダウンロード

フジをより深く知って頂きたく、技術情報等も
アップしておりますので、お気軽にご利用ください。

ご依頼の流れ

STEP 01

お問い合わせ・ヒアリング

お問い合わせ・
ヒアリング

お客様の想定されている造形品および金属粉末を教えてください。
具体的な造形範囲や条件が分かるモデルか図面があるとヒアリングもスムーズになります。

STEP 02

お見積り・ご注文

お見積り・ご注文

ヒアリングさせて頂いた内容でお見積りをご提出させていただきます。
実績のない金属粉末は材料メーカーへの問い合わせになる場合も御座います。

STEP 03

工程検討・CAM

工程検討・CAM

ご注文後、製作工程検討およびCAM作業に着手いたします。
必要に応じて、都度お打ち合わせをお願いしております。

STEP 04

部品製作(補修)・調整・品質検査

部品製作(補修)・
調整・品質検査

検討が終わり次第、製作に着手いたします。
ご希望があれば、製作途中の立ち合いも可能です。

STEP 05

納品

納品

検査チェック後に速やかに納品いたします。
自社便でお伺いすることも可能ですので、ご評価をお聞かせいただけると幸いです。

よくあるご質問

1.金属粉末からの積層品は、インゴット品と比較して密度や組織に違いはないのでしょうか?

造形実績のある一部材料では基礎試験を行っております。試験結果の可否は材料・用途・部品によって異なりますので、ご判断はお客様に委ねております。
基礎試験結果のない材料は造型後の基礎試験から承ります。

2.DED造形品の基礎試験を検討中なのですが、試験片のみの製作は可能でしょうか?

可能です。試験片のサイズや形状をご指示いただければ製作可能です。

3.バイメタル部品はどのうような形状でも造形可能でしょうか?

厳密には制限が御座います。造形プロセス上(溶融するため)、薄肉や細い形状は母材が浮き出る可能性があるので、最低3mm以上は造形肉厚を確保したいです。逆に母材側も薄肉では変形のおそれがあるので、薄肉は避けたほうが良いと思われます。

4.銅合金の造形を検討していますが、どのような造形や材種が可能でしょうか?

開発中の案件も御座いますので、別途お問い合わせください。

5.注文後、納期はどのくらいになりますか?

ご注文を頂いた順番に造形スケジュールを策定しておりますので、ご注文後に弊社営業担当からご連絡いたします。

関連コラム

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