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モノづくり中小企業がはじめるSDGs(エス・ディー・ジーズ)

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1.SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは

SDGsは、「Sustainable Development Goals(サスティナブル ディベロップメント ゴールズ)(持続可能な開発目標)」の略称で、国連に加盟する193ヶ国が2030年までに達成を目指す、17からなる地球規模の目標です。

「Sustainable Development」にあたる「持続可能な開発」と聞いてイメージが付きにくい方が多いかも知れません。私もそうでした。「SDGsに興味がある」「始めてみたい」という方は、まずは「SDGsの目的」をしっかりと理解しておきましょう。国連は「持続可能な開発」を「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求を満足させるような開発」と定義しています。「限りある資源を私たちだけではなく、私たちの子孫も使えるように有効活用しつつ経済的にも発展していきましょう。」という意味で捉えて良いかと思います。

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2.なぜSDGsに取り組まなければならないのか

世界のあらゆる問題を大別すると「環境問題」「社会問題」「経済問題」に集約されます。環境問題(気候変動)にフォーカスすると、日本でも「過去に経験したことがない」という言葉を最近、良く耳にしませんか?豪雨による水害が各地で毎年のように起こりニュースになっています。海外では更に甚大な被害が出ており、記録的な熱波に襲われたカナダ西部ブリティッシュコロンビア州では1週間で777人の突然死が報告されました。気候変動の問題は異常気象や自然災害にとどまらず、水や食料問題、エネルギー問題、失業、インフラ破壊、国家/地域間紛争、感染症といった、諸問題のリスクを増加させるものと、WEF(世界経済フォーラム)で指摘されています。

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3.これは知っておいて欲しい、「グレタ・トゥンベリさんが与えた影響」

2019年9月、国連本部で開かれた「国連気候変動サミット2019」で当時16才の少女、スウェーデン人のトゥンベリさんが各国の首脳を前に行ったスピーチが世界中で大きな話題になりました。

彼女は怒りをにじませながら言いました。
「人々は苦しんでいます。人々は死にかけています。生態系全体が崩壊しています。私たちは大規模な絶滅の危機に瀕しています。大人が話すのは、お金と経済成長がいつまで続くかという、おとぎ話です。よくも、そんなことができますね!」地球温暖化、生態系の破壊をかえり見ず、これまでに経済を優先し次世代に問題を先送りにしてきた大人たちを痛烈に批判したのです。
そして「若い世代はあなたたちの裏切りに気づき始めている。私たちは決してあなた達を許さない。」と涙ながらに訴えました。
サミットを終えた後、世界中で称賛の声に溢れ、米国タイム誌の「今年の人」に選ばれました。

この訴えを聞いて、心が揺れ動かない大人はいないと思います。私は胸がとても痛くなりました。

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4.身近なSDGsで「できること」「できそうなこと」

SDGsは17の目標があります。その全てに取り組むのが理想ですが、簡単に取り組めない大きな目標もあります。まずは、身近な「できること」「できそうなこと」から取り組むことから始めてみましょう。たとえば、家電を買い替えるなら省エネ型にしたり、買い物の時はエコバックを持っていく、通勤では自転車や徒歩、または公共交通機関を利用し、マイカーでの移動は人数が集まった時だけにするなど、「できそうなこと」は探せばいくらでもあります。これらは、すべてSDGs目標達成に直結する内容です。さらにメリットとして電気代が節約できたり、適度な運動になったりと、良い事尽くめです。
会社では「SDGsを絡めた新規事業で何をすればよいか?」と難しい事から考えて、思考停止に陥ってしまうパターンがあります。まずはハードルを限界まで下げて「スタートする事が肝心」です。個人も会社も「SDGsに取り組んでいる」というポジティブな気持ちで、まずはトライしてみてはいかがでしょうか?

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5.SDGsの「大企業」と「中小企業」の認知度

近年、メディアで多く取り上げられており世間的にSDGsの認知度は上がって来たと思います。また、上述した「グレタ・トゥンベリさんが与えた影響」でSDGsを始めて知った人も多かったのではないでしょうか?また、ピコ太郎さんが推進大使を務めたのも話題になりました。

さて、企業の認知度や実施状況はどうでしょうか?「大企業」は、SDGsに積極的に取り組んでおり、61.6%の企業がすでに取り組み、30.5%が検討中という結果で、近年では取り組む企業が急速に増え続けています。
出所:年金積立金管理運用独立行政法人「第4回機関投資家のスチュワードシップ活動に関する上場企業向けアンケート集計結果」より

この「大企業」とは、日本企業全体のわずか0.3%程度とされており、残り99.7%が中小企業です。他の調査結果によると、中小企業の84.2%が「SDGsについて全く知らない」、13.8%が「言葉は聞いた事があるが内容は知らない、知っているが検討していない」となりました。「取り組んでいる」または「検討している」と答えた中小企業は全体の2%程度という結果です。
出所:関東経済産業局一般財団法人日本立地センター「中小企業のSDGs認知度・実態等調査結果概要(Webアンケート調査)より

以上のことから大半の中小企業が「置いてけぼり」になっている事が分かります。

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6.「モノづくり中小企業」はどのようにSDGsと向き合うべきか

株式会社フジは「モノづくり中小企業」です。事業内容は「自動車産業」がメインで各社大手自動車メーカー様と直接取引させて頂いています。近年、自動車メーカー様は積極的にEV化へシフトチェンジを行う事でSDGsに取り組んでいます。もちろん、その影響は下請けである中小企業にもおよび、自動車産業「100年に一度の大変革」という言葉が、ただ事ではない状況だと、肌で感じ取っています。

各社、中小企業がどのように向き合って行くべきか、業務内容によってそれぞれなので、具体的な答えはありません。ただ、気を付けないといけないのが「座礁資産(ざしょうしさん)」です。継続可能な社会の実現に向けた変化の中で、従来価値だと思われていたものが単なるコストになっているという例があります。たとえば、プラスチック製ストローの使用禁止などが例になります。何かしら前触れは有ったかも知れませんが、ストローを作っていた業者はある日突然、その日が訪れるのです。

あなたの会社の持つ資産(設備、強み、技術)も、「環境の変化」により、気づくと価値を失っている、あるいは大きく低下する可能性はゼロではありません。いままで順調に航海していても、ある日突然、暗礁や浅瀬に乗り上げて座礁し、身動きが取れなくなってしまう事から「座礁資産」と言われるようになりました。今回の座礁したきっかけ「環境の変化」とは、トップランナーの大企業が積極的にSDGsに取り組む変化です。これは世界的な動きであり、大企業も、ましてや中小企業も抗う事はできません。

ここで大切なのは自社の活動や資産の中で、「社会にとってコストになっている(なる恐れのある)モノがないか」をチェックし、削減の努力を行い、自社の資産が「座礁資産化」していれば、早期に気づく事です。そうする事で経営判断という舵取りで、座礁を防ぐ、あるいは最小限に止めることに繋がります。

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7.やってはいけない「SDGsウォッシュ」

消費者等から支持を得ようと、ごまかし行為を行うことを「グリーンウォッシュ」といいます。これのSDGs版を「SDGsウォッシュ」と呼ばれるようになりました。第三者から支持を得るには、まずSDGsの17の目標の中から「自社が取り組む内容を決め」、「どのような考えに基づき」、「どのような取り組みをし」、「どのような結果であったか」を理解してもらえるように明瞭に努める事で、支持を得れる可能性が上がります。逆に不明瞭な点があれば「SDGsウォッシュ」と評価を受ける可能性が高くなります。まず、何よりも虚偽の説明は絶対にしてはいけません。

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8.モノづくり中小企業である「フジ」のSDGsへの向き合い方

ここまで「SDGsとは何か?」「何に気を付けていけば良いか?」など、偉そうに説明させて頂きましたが、実は「私たちの会社はSDGsを取り組んでいます!!ぜひ参考にしてください!」と胸を張って言う事はできません。もちろん、何もして来なかったわけではありません。出来る事を、意識しながら進めて来ました。

これからの「フジ」はSDGsに一歩二歩踏み込んでいきます。
SDGsが指し示す先にはビジネスチャンスがあります。利益ばかり追い求め、「SDGsウォッシュ」にならないように、世界から必要とされる社会課題の解決に向けた取り組みを心掛け、「存在価値の高い企業になること」を目指していきたいと思います。

モノづくり中小企業の皆さま、共に頑張って行きましょう!!

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