加工工程とは?

1.加工工程とは
図面(3Dモデル)や要求事項を読み取り、完成させる上で必要な加工を細分化したものを「加工工程」といいます。
※ここでいう「加工工程」は、形状付きの金型部品(以下:キャビティ)が適用事例です
2.加工工程の目的
目的は多くありますが、一番は「品質の再現性」と「トレーサビリティ」です。
品質の再現性が低いと顧客は満足しません。「前回の機種は品質も見た目も良かったけど、今回はどうしたの・・?」
加工の工程を管理しないとこんな声が聞こえてくるのではないでしょうか。
工程を改善して良い品物を安く製造する取り組みは製造業の神髄ですが顧客目線で考えた時に「以前の品物」が基準となるため品質が再現できないと問題です。
たとえ過剰品質で有ったとしても納入し顧客満足を獲得した場合は、それが基準になってしまいます。
要求されている品質、顧客の満足度と製作コストを吟味し方針を決める必要があります。
また不良が発生した時に工程を遡り品質の変動要因を突き止める必要があります。それらに必要なツールが「加工工程」になります。
その他、停滞時間を減少させたりリードタイムを短縮させるなど製造原価を下げれます。
3.加工工程の考え方
当社では、各部署(汎用加工、NC、溶接、放電、ワイヤー、仕上、合わせ etc.)や社外協力会社(ガンドリル、焼入れ etc.)を経由するキャビティはCAM(キャム)部署が加工工程を作成します。
(ピンやキーなどシンプルな部品はフォーマットを使用)
加工工程を決める上で次の事が重要になります。
①手順の計画
全体的な加工の順序を決めます。
「部署」「作業内容」「使用機械・設備」「場所」などを明確にします。
②生産能力・負荷の把握
人員(部署)の負荷、機械の空き、生産能力などを加味する必要があります。
③日程の計画
納期厳守を前提として、大日程、中日程、小日程と大まかに計画します。
材料入荷、協力会社からの戻り日など、社外に関係する様々な予定を加味して計画する事が重要になってきます。
各工程の役割と能力を理解した上で、状況に応じて前後部署とコミュニケーション取りながら工程を決めます。
勤続5年以上で身につくスキルです。
4.進捗管理
当社では「加工工程書」という紙の媒体と(※)FODで進捗を管理しています。
現場で発生した問題(工程の遅れ、設備の故障)をFODに反映させフィードバックをさせる事で製造現場が円滑に機能します。
リアル(製造現場)な情報をもとにデータベースを作成しているため、今後の生産効率をさらに高めたり生産工程におけるムダを省いたりするのに活用されます。
(※)FODとは?:フジ・オンライン・データベースの略で自社開発したリアルタイムで進捗管理を行えるシステム
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